iPhoneでお絵描きはもうやめた。デジタルとの付き合い方を考える

もう随分iPhoneでお絵描きしていません。
クリエイティブ系アプリは全部アンインストールしましたし、遂にスタイラスペンも手放してしまいました。
文字通り一瞬で売れてびっくり。

Wacom Bamboo Sketch、手放しました

そうなったのは単に3Dばかり作っているからではなく、むしろ今の私はモバイルお絵描き否定派だからなのです。どちらかというと。

今回は自分で書いた記事を自分で否定するという……そんなお話です。

iPhoneでお絵描きをやめた理由

スマホお絵描きは通勤通学に便利。だけど私は通勤をしていない

いきなり個人的な理由です。
私は基本的にお家作業で自分のマシンがある環境なので、あえてスマホを使う必要がありません。
それに通勤や移動をするにしても、その時間をアイデア出しやまとめる時間に充てたいと思っています。

短時間で頭を切り替え続けると、集中力に悪影響

また、脳に栄養を与える意味でも、ぼーっとする時間は大事です。
それにスキマ時間の作業だと深い集中に入れないのでクオリティーを出しにくいですし、ちょこちょこスマホをチェックするのが日常の風景になったこの10年間で、人々のアテンションスパン(集中力が持続する時間)が明らかに短くなったという研究もあったりします。
移動中にスマホでSNSをチェックして絵を描いて、電車やバスを降りる前にまたSNSをチェック…
こういうのは悪循環の元かもしれません。

ちなみに、一度途切れた集中は回復するまでに23分かかるのだそう。

集中力についてはCal NewportのDeep Workに詳しくまとまっています。

また、会社の昼休みに作業したこともありますが、休み時間にがっつりアウトプット→終わってまたがっつりアウトプット では、好きなことでも頭が疲れてしまうのでオススメできません。

パソコンの方が圧倒的に効率が良い

スマホの良さは機動性にあるわけで、作業効率自体はパソコンの方が圧倒的に上です。 処理能力の違いはもちろん、できることの幅に雲泥の差があります。 例えば、画面の片側に資料を広げて、もう片側で描くとか。
Androidにはそれができる機種もありますが、大きめのスマホでも結構狭いですよね……?

それに先に書いた通り、お絵描きは深い集中状態でやるタイプの作業なので、どうせなら腰を据えてやった方が短時間で良い物が作れます。

そういう理由でどっぷりパソコン派なので、今はスマホ自体ほとんど使っていません。 電話とモバイル決済と認証とインスタくらいです。

スマホを持つ意味について考え出してしまった

  • クリエイティブなことはまとめて集中
  • 隙間時間はアイデア出しやぼーっとする時間
  • スマホの使い道は電話とモバイル決済と認証とKindleとInstagram

と来ると、もはやスマホを持つ意味自体を考え出してしまいます。

KindleはMac版を使うことの方が多いですし、
大抵指紋強制な銀行系のスマホ認証はセキュリティよりもプライバシー面で疑問ですし(英語で検索すると「指紋認証は使うな」系記事が結構見つかる)、モバイル決済もたくさんのアプリを使いこなすよりも、iDやSuicaなどのカード型を1〜2枚選んだ方がシンプルな気がしています。
唯一、Instagramはブラウザからだと複数枚投稿ができないのでアプリを使っていますが、そうでなければこちらもパソコンからが早くて楽です。私の用途は作品投稿なので。

スマートフォンは電源OFFでも人の集中力を削ぐ

–電源のON/OFFにかかわらず、人は「スマホがそこにあるだけ」で無意識のうちに脳のパワーが消費され勉強や仕事のパフォーマンスが落ちてしまうそうで。
どこで読んだか忘れてしまいましたが、脳はスマホを単なる機械ではなく「コミュニケーションの道具」と認識するのだとか。実体験からもこれは言えるなと。

実際、スマホで絵を描いている時は機内モードでも通知エリアが気になって集中できませんでしたし、パソコンで描いている時は逆にスマホの存在を忘れるほど没頭できました。

ただ、「通知は電話とカレンダー以外全部オフ」「電子書籍を読む時は機内モードかおやすみモード」。
これを徹底することで、多少は「スマホ=コミュニケーション」の連想から逃れられた気がしました。
それでも「誰かから連絡が来ているかもと構えている感覚」「ひとりになりたいのに繋がっている感覚」を完全に払拭することはできていません。

スマホで読書は目が痛い

電子書籍は読みたい時にすぐ買って読み始められるのと、特に洋書は瞬時に辞書が引けて読書が捗るので好きなのですが、長時間読んでいると目に痛みが……。
この辛さを経験してからは、KindleやiBooksの設定を明度低めにし、Night Shiftもオンにしています。
スマホでもパソコンでも、これでかなり目の負担を軽減できています。
ただ、目に悪いのには変わりないんですよね。

余談:電子書籍フォーマットと選択の自由

最近、ロシアの人気ファンタジー小説シリーズ4作目『Последный дозор (The Last Watch)』を読んでいます。
最初の2作品は日本語版(「ナイト・ウォッチ」「デイ・ウォッチ」)もあり、最新刊以外は全部英訳されていますが、ロシア語も多少は解るし原書に挑戦してみようと思い。  

買って驚いたのが、ロシアの電子書籍は一度買えば全てのフォーマットで何度でもダウンロードできて、一冊丸ごとプリントも可能だということ。

ロシアの電子書籍は一度買えば全てのフォーマットで何度でもダウンロードできる
Source: ЛитРес

なんでも東ヨーロッパ全域で電子書籍のフォーマットが統一されていて、いわゆるストア縛りなく好きなアプリで読めるのが普通なのだとか。
これはデジタル派にも紙派にも、Kindle派にもKobo派にもiBooks派にも嬉しいですね。
その分価格が高いということもなく、購入時のレートで350円程度と、物価を考慮してもお得感があります。

日本で全文プリント可にするのは法的な理由で難しいとしても、せめてストアの縛りなく好きなアプリで読めるくらいの自由はあって欲しいものです。

スマホを使いたくない人のためのスマホ

そんな感じでマニアックに傾いている私が今欲しいのは、クレカサイズの『Palm Phone』

プライバシー面ではiPhoneの方がマシだと思いつつ、そろそろ独自路線と囲い込みの道をひた走るAppleについていけなくなってきたような、なぜいつまでも背面ガラスに拘るのと悲しく思うような、12 miniって言うほどミニじゃないよね?と訝しむような気持ちでいっぱいな中見つけた、クレカサイズのスマートフォン(米メーカー製)です。

Androidはユーザーのニーズや事情に合わせて端末を選べるので、ハードウェア面ではこちらの方が正義に見えてきます。
ただ、プライバシーと市場独占の懸念から個人的に脱Googleを進めている中、本当はLight Phoneのような独自OSが理想です。
周波数が合ってSIMフリーで技適通ってて日英露含む多言語対応してくれれば。

エンジニア的なことに疎いからLinageOSなどはとてもインストールできそうにないし、Androidを使うにしても可能な限り情報は分散管理したいと考えています。

ついでにインターネットとの付き合い方も考え出した

Google Search Consoleをやめた

現状、このサイトへ来る人の95%以上がiPhoneお絵描きの記事を目当てに来ている印象です。
当然、どれだけの人がどんなキーワードで検索してサイトを見に来ているのかを解析できるSearch Consoleも、私の場合はページの上から下まで「iPhone お絵描き」で占められていました。

Google検索1位になったのは良いのですが、そこには「特定の記事一強の場合、ニーズを見つけようにも大量の同じようなキーワードにかき消されてニッチが把握できない」という副作用があったのです。

他に人気記事を書けていないこのサイトにも問題があるのかもしれないけれど、これは極端すぎてストレス。
それも今と真逆の考えにニーズがあるのだから、それはそれはストレス。

実用的にも意味がないから切ろう。

(昨日まで何ヶ月もどうもなかったのに、突然「フォントが小さい」「要素同士の間隔(ボタンとボタンの間とか)が狭い」などと問題発生のお知らせをしてくるのが不可解だったのもあります。)

Google Serach Consoleやめました

サイトのあり方を考えた時、アナリティクス自体いらないと思った

うっかりMatomo Analyticsのデータベースを削除した時に思ったのですが。
アクセス解析の醍醐味は、一般に

  1. 「自分のサイトでどの記事が人気か、人は何に興味を持ってここへ来るのか」を把握する
  2. 人気記事や検索キーワードから「読まれる内容」を推測し、それに合わせて記事を書く
  3. アクセス数が上がって人気ブログ/サイトになる、あるいはアフィリエイトや広告の売り上げが上がる

ところにあります。 ここのような、元々ポートフォリオが主だったサイトの場合、そうすることで

  • 画像だけでなく文章からの流入が増える(人の目に触れる可能性が増える)
  • ブログを読んだついでに作品も見てくれる
  • フォロワー増加やお仕事の依頼を頂ける可能性が増える

という効果が狙えました。

ただ、正直言って、ほとんど効果はありませんでした。(私の場合)
人気記事にまじめに描いたイラストを載せていたにもかかわらず、です。
(某公式から「サブスク代1ヶ月分でお絵描きアプリのレビュー記事書いて」という依頼はありましたが、それは打ち合わせの交通費だけ出すからタダで仕事しろというのと同じです。)

…と言うと非常に愚痴っぽいのですが、そもそもです。

読まれないよりも読まれた方が嬉しい。それは当然。
だけどそうやって人の顔色を伺いながら書く内容を選び続けたブログに、本当に言いたかったことが積み重なっていくだろうか?
自分の思いや主義主張が、歪められたりはしないだろうか?

だから私は、ひとまずアナリティクスを見ないことにしました。
決めたばかりのことなので、削除するかは検討中ですが。

(とか言いつつ、勢いですぐ消してしまうのだろうけど)