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iPhoneでお絵描き3D編:Forgerでスカルプト

iPhoneでお絵描き系の記事が人気のerikaobama.comですが、実は私、2020年はほとんどiPhoneで絵を描いていません。
おうち時間の影響もありますが、そもそも、今はどっぷり3D党なのです。

海外でよくあるような、3Dを取り入れたグラフィックデザイン(元々2DのWeb&グラフィックデザイナーなので)や、AR・VRのお仕事など……ありましたらお声掛けいただきたいです。>海外でよくあるような、3Dを取り入れたグラフィックデザイン(元々2DのWeb&グラフィックデザイナーなので)や、AR・VRのお仕事など……ありましたらお声掛けいただきたいです。ポートフォリオはこちら

あぁ、3DならiPhoneの出る幕はないよねぇ〜……… と思うでしょう?
そんなことはないんです、実は。前にもちらっとご紹介したけれど。
iPhoneでも3Dスカルプト(彫刻)アプリを使えば、静止画・動画や3Dプリント用の3Dモデルを作ることができるんです。

私が使っているのは『Forger』。
パソコン用スカルプトツールの定番『Zbrush』のようとも評されるアプリです。
今回はこの『Forger』で、看板に乗せる猫ちゃんを作ってみたいと思います。

Autumn Leaves: A street illustration with Blender 3D version 2.9
Autumn Leaves: A street illustration with Blender 3D version 2.9

愛用ソフトはBlenderです。
無料で高機能、モデリングからVFXまでこなせて、段々とビジネスユースも増えてきた様子。
フィンランドの玄人な友人は仕事もプライベートもこれ一本なのだとか。

Forgerでスカルプト

新規作成

まずはForgerを起動しましょう。
起動すると、「テンプレートから新規作成」するか「最近開いたファイル」を開くが選べる画面になります。
Forger起動画面
ここでは胸像のBustや
Forger Template Bust
全身のBodyなど、人物を作るのが楽になる素体も選べますが
Forger Template Body
今回は球体のSphereを選択します。
Forger Template Sphere

豊富なツールたち

スカルプトを始める前に、Forgerでどんなことができるのか見てみましょう。
画面下の「>」をタップすると、ツール、メッシュ、レイヤー等の設定ができるメニューが現れます。
Forger menu
ブラシを選んだり…
Forger Tools
編集するオブジェクトを選択したり…
Forger Objects
Resource機能はアプリを切り替えずに資料が見られて便利です。
Forger Resources

下部のツールバーの球体をタップし、Display ModeのWireframesをオンにすると…
Forger Bottom tool bar
Forger Display Mode
ワイヤーフレームが表示されます。
メッシュが細かければ細かいほど、細かなディテールをスカルプトできます。
Forger Display Mode: Wireframes

スカルプトしよう

基本操作

ブラシでオブジェクトを盛り上げたり凹ませたりして形を作っていくスカルプト。
基本はSymmetry(左右対称。「X|X」の長押しでオプション表示)や
ForgerとiPhoneでスカルプト
「+/-」を押しながらの凹ませや
ForgerとiPhoneでスカルプト
「〜」を押しながらのスムースなどの駆使です。
ForgerとiPhoneでスカルプト

ブラシアイコン下の空白アイコンをタップすると、テクスチャが選べます。
ForgerとiPhoneでスカルプト
これでボコボコとした盛り上げも簡単にできます。
ForgerとiPhoneでスカルプト

他に移動・回転・拡大縮小ツールなどもあるので、これで形を組み合わせたりもします。

猫ちゃんを作る

さて。いよいよ猫のモデルを作っていきます。
背景の看板に乗せる用なので、細かくは作りません。
あっけないほど単純な形ですがご容赦くださいませ。

まずはオブジェクト追加と移動・拡大縮小ツールを使い、体の基本形を作ります。
Cylinderで左前足を作り、適当に配置。
ForgerとiPhoneでスカルプト
それをSymmetrizeすると…
ForgerとiPhoneでスカルプト
左右対称な前足が出来上がります。
ForgerとiPhoneでスカルプト
これを複製して後ろ側へ移動します。
ForgerとiPhoneでスカルプト

ですが、この状態だと頭と体と足が分離しているので、滑らかな形にするのは困難です。
ForgerとiPhoneでスカルプト
そこでObjectメニューからオブジェクトを統合し
ForgerとiPhoneでスカルプト
ForgerとiPhoneでスカルプト
Remeshでくっつけます。
ForgerとiPhoneでスカルプト
これで継ぎ目なくスカルプトできるようになりました。
ForgerとiPhoneでスカルプト

後は耳を生やしたり、
ForgerとiPhoneでスカルプト
マスクを使って曲げたい箇所だけ曲げたり
ForgerとiPhoneでスカルプト
細かくしたい箇所はSubdivisionでメッシュを細かくして作り込んだりしていきます。(今回は不要でしたが)
ForgerとiPhoneでスカルプト
ForgerとiPhoneでスカルプト
ForgerとiPhoneでスカルプト

出来上がったら「>」でメニューを開き、左下の共有アイコンからエクスポートします。
ForgerとiPhoneでスカルプト
「3D Model」から書き出します。
ForgerとiPhoneでスカルプト
フォーマットはOBJを選択しました。
ForgerとiPhoneでスカルプト

完成

OBJをBlenderにインポートして配置して、マテリアルを設定。
こんなふうになりました。
Autumn Leaves: A street illustration with Blender 3D version 2.9 and Forger
Autumn Leaves: A street illustration with Blender 3D version 2.9 and Forger
ちなみに「Noč i kotka」はスラヴ系人工言語Interslavicで「夜と猫」の意です。

使用機材と注意

私はiPhone 8(64GB)を使用しています。
なので若干古めの機種での使用感ですが、メモリをかなり食います。
他のアプリを全て落とし、新規作成した時点で88%。
メッシュが細かくなったり、複雑な形状になってくると95%近く消費したりもします。
つまり余力がないので、リトポロジー時に落ちることもしばしば。
Forger自体は優秀なアプリだと思うのですが、あまり無理はさせない方がいいのかもしれません。

その他、機種を問わずの注意点として

  • iPhone版はToolbox非対応など、iPad版とは一部UIが違う
  • スタイラスペンのショートカット機能などはApple Pencilのみ対応(操作自体は他のペンでも可能)
    参考:Interface – forger
  • 以前はモデルにペイントできる有料オプションがあったが、現在は調整中のため購入不可。(購入済みの人はペイント可能)
    参考:Texturing – forger

などがあります。
その点を加味しても、出先で空いた時間に作業を進めたり、思いつきをザックリ形にしたりといった用途には嬉しいアプリではないかなと思います。

Author: オバマ エリカ (Erika Obama)

アナログ絵の描き方を覚えるより先にペンタブと一体化したデジタルクリエイター。 守備範囲は2D・3DCGイラスト制作、グラフィックデザイン、動画編集など。